にしんそば

いやはや、ボケっとしておった訳ではないのですが、何と睦月が終わってしまう...新年のマニフェストも、もごもごしている間にはや如月、今年は日数も二十八という事で、すぐに弥生様がお待ちの用で御座いますな。おっと、このまま「ノムって(※)」おりますと今年が終わってしまいそうなので、ちょいと話を変えましょう。

(※…野村元監督がひとりさみしげにボヤく姿。元祖ぶつぶつですな)


今月お薦めは「鰊(にしん)そば」で御座います。
京都では一般に食されておるようですが、関東の方ではなかなか、なじみが薄いようで。甘辛く煮た市販のにしんをご想像でいらっしゃいますと驚かれる、独特の風味を残したクセになるお味。ただあっしが感心しやすのは、御亭主の「骨抜き」で御座います。


にしんってぇ魚は、何とあばらの骨が角張っているんで。つまり丸じゃあなく多角形になっている訳ですね。このあばら骨、どんなに煮ても柔らかくならないってんで、御亭主、煮る前に一尾に二十本以上はあるにしんのあばらを一本一本抜いていらっしゃいます。
いやはや、全く酔狂なことで、そろそろ細かいものが見えにくいお年頃、若旦那の方が向いていらっしゃるんじゃあ…。



この鰊そば、弥生まではやっております。
百聞は一見にしかず、ぜひお試しを。
さて、次回お雛様の前に一、二回、顔を出す事にいたしましょう。

へへ、ではまた、次回に。